インファナルアフェア無間序曲 /2003年香港(中国)

インファナルアフェア2だが、無間序曲とあるようにパート1の10年前1991年から1997年香港の中国返還までの主人公2人ヤンとラウを中心に描く続編というよりは本来ではパート1ともいうべき筋立てになっている。

私はもともとマフィアもの好き、そして男の友情ものなどに滅法弱く、当然パート1の世界観大好きなので、パート2もかなり期待して行きました。結果的にはまっている人にとってはかなり満足度の高い続編。今作の終わりが前作の冒頭より前ということで、ラストはだいたいわかっているにも関わらず、緊張感のある展開。どうやってこの男たちはそれぞれの危機を乗り越えて2001年へとたどり着くのか?と観るだけでもハラハラします。
観ていない人はどうかな~と思いますが、ちょうど私の隣に座っていた老人と孫娘らしき2人連れは1を観ていなかったようですが、観終わったあと孫が「切ない話だねー、パート1も観たくなったね」とおじいちゃんに話し掛けていておじいさんも「そうだなあ、VIDEO観るか」と話していたので一応、それなりに観なくても大丈夫なよう(笑)
でもゼッタイ観てから2を観た方がいいです。

今回の無間序曲では、1の無間道でトニーレオンが演じたヤンとアンディラウが演じたラウのそれぞれの上司とボス、ウォン警部(アンソニーウォン)とマフィア・サム(エリック・ツァン)が裏主人公ともいうべき物語。
若きヤンとラウはそれぞれ運命に翻弄される脇役といった感じで描かれている。
トニーレオンとアンディラウに比べるとこの若き日のヤンとラウを演じる俳優2人は、若いせいかやはりどことなく画面が軽い。その分生き残れるのか否かよくわからない不安定感が醸し出されていて、トニーとアンディ演じるヤンとラウの生きてきた苦労と重みも返って増すようで作品全体のトーンからもいい効果かも。、出番も本来は脇役であるウォン警部とサムの場面がかなり補ったのがいろいろな面でプラスに働いている。意図しているのかいないのか、ヤンとラウのセリフも少なくて、寡黙なところも2人のいい表情を際立たせているように思う。

若いヤン演じるショーン・ユーは微妙に顎の部分が長い安藤政信といった感じで、のちのヤン演じるトニーレオンびいきの私としては今回もヤン役の青年の方が好み(笑)暗い目をしているのにたまにふっとぎらついた目をするのが印象的。
若きラウ演じるエディソン・チャンは口元がへの字口で、目がすっきりしているせいか非常に生意気そうな冷徹そうな顔ですが、2度ほど非常に印象的な笑顔をみせる。この人はこの真顔と笑顔のギャップが武器でしょうね。ラストもこの人の笑顔で終わるのですが、いいラストカットでした。
2人ともトニーにもアンディにもぜーんぜんにていないのはご愛嬌。

今回はウォン警部(アンソニーウォン)とマフィア・サム(エリック・ツァン)の物語と書きましたが、この2人が非常に素晴らしい演技。そして前作を観ていた人には「え?」「あっ!」と思うような関係性で描かれていています。そして今回絡んできているサムのボス・策略家のンガイ・ハウ(フランシス・ン)。このハウが作品全体を引っ張る役目ですが、演じる俳優も存在感がある。香港の経済マフィアといった頭脳派の冷静沈着な大物にぴったりです。何を考えているのかわからないのに、すごーく冷酷!

もう一人、サムの妻マリーを演じるカリーナラウ。もともと妖艶な感じでしたけど、マギーチャンといい素敵な女優さんになってますね~。目線からセクシーで、かなり突っ走り系な役どころを颯爽と演じてます。
今は別れてしまったと聞いているが、トニーレオンと長年パートナーだったはず。「欲望の翼」あたりからだったと思うんだけど・・・。お似合いなのになあ、などとちょっと思い出してしまった。

欲をいえば、もう少し特にヤンの日々を描いて欲しかったなあ。別れた恋人とのエピソードがほんの少ししかなくて、4年も付き合った設定なのに物語中では30秒程しかない・・・。
それから主題歌。私はパート1でアンディとトニーが歌っていた曲をそのままシリーズ通して使って欲しかった。なぜいきなりビヨンドなのさ!悪くないけど、あの2人が歌う男くさいあのお涙ものの歌が良かったのに・・・。ヒットしたからっていきなり超有名どころに歌を頼むなんて。この話にはそんなサービスはいらないのに~。

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