GO /2001年日本

公開初日→VIDEO→TV放映2回と計4回は観ている。原作のある映画化としても最も好きな作品の部類に入るかもしれない。オープニングのかっこよさと原作から抜け出したような輝きを放つ窪塚洋介演じる杉原。

冒頭でナレーションが繰り 返すとおり、青春映画であり、恋愛映画だ。

杉原は在日朝鮮人(のち在日韓国人になる)であるが朝鮮学校から日本の高校へ進む。なんだかんだとある差別や偏見にありあまるパワーで突き進む杉原だが、恋愛を通して初めて自分の出目を語ることを畏れる。
周りの大人や友人達が置か れているしがらみなんて吹き飛ばしてやる!!という勢いとこの好きな女の子の反応を怖がってしまう心情との対比。このアンビバレンツな感情こそが少年ゆえの不安定さ。杉原の立ち位置も鮮やかに表現している。

また友人との関係の描き方がいい。一緒に無茶や馬鹿をやる同級生もいれば、たまに会ってはオススメの本やら落語を貸し合い、将来を語り、さらりと近況を話すようなお互い尊敬しあっている友人もいる。友人に薦められた落語をウォークマ ンで聞いているというエピドードは映画オリジナルだけどこれが効いている。

喧嘩 強くて、読書家で落語にも詳しい。やるときはやるという感じで、何をやっても本気 をだせばすごそうなのに、普段はそんなことはおくびにも出さない。少女漫画のキャラクターのように出来すぎているけれども、とにかくかっこいいのです。

何も未来がみえないようで、でもどうとでもこれからの進路を選択できそうな可能性とパワーを伝える同年代にはエールともいうべき作品だし、とうにそんな 年代を過ぎた大人たちにもなんだか気力を与えるパワー溢れる作品。懐かしむか、羨むか、暴れまわる杉原に過去の自分の代弁者を見るか・・・?
一人の少年のかっこよさの理想像がフィルムに焼きついている。

Share This: